一瀬 大智
ICHINOSE Daichi
奈良生まれ、遺構などに触れながら育つ。伊香保地域に由来がある第11代垂仁天皇の御陵には何度も訪れており、縁を感じ当AIRに応募した。
幼少期から何度も訪れている平城宮跡で得た、殺風景さや儚さ、開けた空と原っぱの気持ち良さとがないまぜになった感覚を、誰もが目にしえる風景などに置き換えながら作品の形を探っている。
近頃は徒歩に関心をもっており、これまで、展示場所であった大阪と地元の奈良を歩くことからはじめた絵や、東京-富士を歩くなど歩くことを実践している。
CV
2024.1
徳之島AIR24アーティストの島ごもり」徳之島伊仙町滞在(鹿児島)
2023.12
「星屑とアクセプタンス」 辰野美術館(長野)
2023.5
「ARTabi2023 」辰野美術館,Sansiao Gallery(長野,東京) 準グランプリ受賞
2023.3
「美術と風土 アーティストが触れた伊那谷展」飯田市美術博物館,辰野美術館,豊中市立文化芸術センター,白沙村荘 橋本関雪記念館,碧南市藤井達吉現代美術館(長野,大阪,京都,愛知)
2022.5
「SICF23」スパイラル(東京)
2021’2022.11
「トビチ美術館」下辰野商店街 滞在(長野)
2021’2022’2023
「BAMA Busan Annual Market of art」 (釜山)
2022’2023
「Diaf DaeguInternational ArtFair」(大邱)
ARTRELA 2024 AIR作品
撮影者:WACOH
「ありふれるを汲み取る」
伊香保は古くから万葉集に読まれ、その後も武田家の湯治場であったり、文人が集まる場であったり絶えず人々が集い続けた土地だ。
さぞ心地いい土地なのだなと思ったが、反対に荒っぽい側面も見つかる。すこし調べてみると雷や火に由来する名称がいくつかあり、「伊香保」の名称も周辺の山々に起こる雷を「いかつほの神」と崇めたことが元であるとされる説もある。
こういった逸話がいくつも折り重なって、いまの伊香保に至っているのだなと遠くに思いを巡らせる。
暮らしの中では当たり前、気にもとめないことや埋もれてしまったことを改めて見返せば、もっといろいろな伊香保がみえるのだろう。
今回、歩くことを中心に伊香保地域周辺を巡り、撮影資料などをもとに制作する。
私が生まれ育った奈良の地は、伊香保温泉起源説のふたりの人物、第11代垂仁天皇と行基に所縁のものが多い地であり、どこか地縁を感じている。興味のすすむ方へ歩むことから作品は始まる。
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