菅原久誠
SUGAWARA Hisanari
ジオ、生物、文化の多様性は論理のあるなしに関わらずシームレスに繋がっている。無秩序と複雑さが珈琲とミルクのように混ざり合う時空の一点に佇み、まずは石を見ることから始めることにしている。石はすべての要素に繋がっており、すべての要素もまた石に繋がっている。普通に存在するが、実は認識しづらい繋がりのヒントを丁寧に集めながら或る現象を読み解き、その本質を人に伝えたい。
世界中に広まった分野・科目区分した学習は、便利である一方で、ものごとの本質を理解する障壁となることがある。それは、自然や社会に溢れるほとんどのものごとは、複合的に分野・科目を横断する本質をもっていることに起因する。ある現象を俯瞰的に見つめながら、本質を読み解くための鍵を集める旅の提案が美術であり科学であるのではないかと考えている。
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CV
2017.10-12
群馬県立自然史博物館第55回企画展「ぐんまの景観がこんなにも素晴らしい5つの理由」のプロデュース、ディレクションおよびキュレーション
2019.7-8
富岡市立美術博物館・福沢一郎記念館特別企画展覧会「特別企画「砂の記憶 ~砂で遊ぶ、砂で学ぶ~」のディレクション、作品展示、ギャラリートーク、ワークショップ
2020.9-4
NR(中之条アーティスト・イン・レジデンス)滞在制作
2020.9
NRオンラインアーティストトーク
2021.10
NRオープンスタジオ
2021.3-4
中之条ビエンナーレ2021 Prelude展作品展示「時間と空間に関する2, 3の考察」
2021.4-8
中之条ビエンナーレ2021滞在制作
2021.10-11
中之条ビエンナーレ2021における2点の作品展示「時間と空間に関する 2, 3 の考察」および「古中之条湖 −記憶の糸−」
2022.9
日本橋VISIONS 3人展「違う道を辿れば」のための制作および作品「観点主義的海砂のおはなし」 の展示
2022.10
つくばビエンナーレ「周縁の美学展」における「観点主義的海砂のおはなし」 の作品展示
2023.6-8
中之条ビエンナーレ2023滞在制作
2023.9-10
中之条ビエンナーレ2023における作品「万物生光輝」の展示
ARTRELA 2024 AIR作品
「爽秋、水面の輝きは」
伊香保温泉周辺の人々にとって、水は最も重要な要素のひとつです。水資源が豊かな日本で生活する人々は、水の大切さを実感せずに生活している方がほとんどです。温泉地である伊香保は水が豊かなイメージですが、意外にも生活用水が不足した歴史があります。滞在中に、伊香保温泉周辺に住む人々やアートリラに関わる人々と雑談(インタビュー)を重ね、「伊香保にとっての水」と、「美しい水の風景の記憶」を聴き取ります。
作品の主要部を構成するのは、波の彫刻と水面のきらめきです。当初案の波やきらめきの種類・性質を、人々へのインタビューで得られたストーリーや記憶のよって変容させます。つまり、滞在中にインタビューした人々が間接的に作品の主要部分の構成に関わることになります。展示場所の明るさや空間の大きさに合わせ、彫刻する波のサイズ、きらめきを作る光源の種類、映像の放映方法を選択します。
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